2016年10月4日火曜日

Sony VAIO X Series (VPCX11ALJ)

PCの街にはよくある、ジャンクの山から掘り出されました。Windows 7 Professional + Atom Z550 + SSD 128GB + FOMA 3Gモジュール + プレミアムカーボン天板という構成で、背面ラベルによると法人向けモデルっぽいです。リカバリ領域も残っていた。2009年のモデルですので、当時はかなり高価なBTO構成だったんじゃないでしょうか(あとはSSD 256GBとBluetoothしか変更できる点がない)。

すでに製造後7年が経過しているモデルですが、今でもまだSSD 128GBはようやく一般化し始めたくらいだし、厚み13.9mmフラットという機種もほとんど出ていないので、当時のソニーがいかに狂っていたかわかりますね(ついでになぜ=こんなものを作っているから= VAIOカンパニーが売却されることになったのかも)。

全体的なコンディションは悪くないんだけど、プレミアムカーボンの天板パネルに5cmくらいの傷が入っていて(目をつぶれる程度の擦り傷も多め)、それだけが残念なところ。まあ、ステッカーチューンで。

VAIOロゴが錆びているのはピカールで行けるかなと思ったけどダメだったので、思い切って剥がしてそこからダイノックフィルムを切り出して貼り付けた。元々はカッパーのロゴだったけど、スチールになって地味な印象に。

バッテリー稼働時間が短い(実働1.5~2時間程度)のと過去に触ったVAIO Xよりなんとなく軽い気がしたので、バッテリーを外してみると2セルのSバッテリー(VGP-BPS19)だった。655g+αの構成っぽい。VGP-BPL19が欲しい(※後日談; 買いました)。

同時期の2大変態VAIOの片割れであるVAIO Pと比べて、タイプ感に関してだけはVAIO Pのほうが優れているなという感じ。キーのタイプ音も静かだし、ぐらつきも少なかった。あれは製品の目的からしてテキストをガンガン打ち込む人向けだったな。TrackPoint (モドキ)があるのも大きかった。

画面サイズが(よくある11.6インチではなく) 11.1インチなのは当時のソニーがこだわっていたパネルサイズで、これは膝上で操作していると混んだ電車の座席でも操作できそうな絶妙なサイズ感です。11.6インチはでかい(具体的にはMacBook Air 11とか)。

VAIO Pro 11が直接の後継機種ということになっていますが、VAIO Pro 11はこれの4セル(= Lバッテリー構成、765g)より軽いのですごいと思うけど、VAIO Xは割と堅牢なボディ剛性があるのでキータッチが〝そこそこ〟しっかりしている。VAIO Proのキータッチはもう一歩という感じのふにゃふにゃした感じがある。

VAIO Proはもっと突き詰めていけば理想のモバイルPCになったと思うんだけど、VAIOカンパニーの体力がなくて残念なことになりましたね。

そうそう。このVAIO X、ぼくには必要不可欠の英字キーボードだったのも高ポイントだった。ここで見逃すと、もう二度と出会えない構成だろうと思えた。

ぼくはマイクロソフトの実施している施策『障碍者向け支援技術製品をご利用のお客様向け Windows 10 無償アップグレード』の対象者なので、いったんリカバリ領域からWindows 7 Professionalへリカバリして、そこからWindows 10 Proへ無償アップグレードしたのだけど(※障碍者向け~ では最初から新規インストールを行うことができない)、アップグレード自体は何の問題もなくすんなり行えました。

なお、そのまま(※Windows 10の新しいドライバ)だとスリープとFnキーでの輝度調整が効かなくなるので、GMA500のドライバを古いもの(Windows 7用)へ入れ替える必要がある。以下から〝5.0.0.2030〟をダウンロードするとよいです。

ちなみに、クリーンインストールの場合は以下のSony Asiaのドライバ群が使えるかもしれないっぽい(後日談; 行けました)。

GMA500のドライバのせいか、たまに画面がブラックアウトしてマウスカーソルを動かすと描画が復活する現象が起こります(スクリーンセーバーなどではない)。通知領域の隠れているやつを引っ張り出すボタン(↑ のやつ)を押したりWindows+Dキー(デスクトップの表示キー)を2回押したりすると画面の内容が全部復帰される。

Windows 10は明らかにWindows 7より軽いので、まあご愛敬という感じ。こういうの気になる人はWindows 7に留まるだろうし。

そういえばタッチパッドがマルチタップ対応のわりに、2本指で右クリックとかスクロールとかができないのは時代を感じますね。

あと、標準ドライバのままだとマウスカーソルを動かした際のCPU負荷が異様に高い(70%くらい持って行く)ので、Windows 10 Anniversary Update対応ドライバを探して導入しました。バージョンが〝10.0.404.114〟というものですが、VAIO用ではないのでスクロール周りが若干おかしいような気もします。

この辺から探したので、バージョンを変えたりしてみるともっとうまく動くやつがあるかもしれません。

OSX86するときはVAIO P Enablerのお世話になるんだと思う。今回はやってないので詳細は知らない(後日談; やりました)。CPU的にはOS X 10.7.4を32bitモードで動かすのが最新かつ最終バージョンです(10.7.5からは64bitオンリー)。構成的にNokia Booklet 3Gを思い出しますね。