2018年4月10日火曜日

Apple iOS機器がリージョンロックされる件について

SIMフリー版のiPhone Xを買ったはいいんですが、KDDIが×判定でおかしいなーと思っていたら、香港のSIMで『SIMが無効です』のエラーを起こしてアクティベーションロックされ、ちょうどいい機会にApple 新宿がオープンしたのでGeniusへ質問してみると、どうもそんなことは起こりえない雰囲気になって、詳細をApple Careのサポート側と一緒に探ることになりました。当日中に解決はできませんでしたが、Geniusの対応はとてもよくてさすがのAppleだなあと思いました。

結果から言うと、KDDIのネットワーク判定がゴミカスだったのもあったんですが、次の2点が関わっていました。

  • KDDIのネットワーク利用制限は、なぜか販路がKDDIでないIMEIに関してかかることがある
  • AppleのSIMロックポリシーには様々なステートがあり、その中に〝特定リージョンへのロック〟というものがある

今回の端末は、前者と後者がたまたま同時に起こって事実究明に時間がかかったのですが、結果的にKDDIの判定が×だったのはたまたまで(※これがたまたま起こるというのは相当悪質でずさんなシステムだとは思いますが)、後者のリージョンロックが問題の根幹でした。

で、このリージョンロックがどういうものであるかというと、そのまんまで〝特定のMCCでしか〟使えなくなるSIMロックです。今回は日本のMCCである〝440〟にロックインされていて、Apple Storeのシステムで調べてもらうと〝JAPAN_REGION_LOCKED〟的なステートになります(チラ見しかしていないので、ちょっと違う文字列かもしれません)。

なぜこのようなステートになるのかは様々な理由があるようですが、いったんこのステートになるとAppleのシステム側で解除をしない限りは端末を修理交換してもステートが引き継がれ続けてしまいます。

しかし、このロックを解除するのは(主に権限関係で)容易なことではないらしく、今回は特例として文字どおり新品へ交換(一度返品し再度購入する形に)することで実質的にこのロックがかからないようになりました。

結果的に当該端末の上では解決できなかったわけですが、このロックがかかっているといわゆる〝SIM下駄〟による解除も無効になって海外ではどうしようもなくなります。ぼくみたいに予備機が何台かあるならよいのですが、ふつうはそういうことはないと思うので、本当に途方に暮れることになりそうです。

日本国内を主に利用地域にしていると、それこそ現地SIMを挿さない限り分からない問題なので、渡航前になんとかSIMを調達して事前に挿してみるなどの自衛策が必要だと思います。Appleさんにも、こういうステートが調べられるWebページを用意してくれるとうれしいなあと思いました。