2018年6月1日金曜日

Xiaomi Mi MIX 2S (香港版)

5月31日にXiaomiのフラッグシップモデルである『Mi 8』が発表されたのですが、ちょっと欲しいものとは違う感じだったので、前々から悩んではいたMi MIX 2Sのグローバル版(香港版)を買いました。中国版でも良かったのですが、Mi MIX 2SはAndroid PのGoogle公式ベータテスト端末に選ばれたこともあって新しもの好きな中国人には人気で、中国版の入手性は悪いです。香港では世界中のあらゆる携帯電話が取り扱われている上に小米オフィシャルショップである『小米之家』があるので、香港版の入手性は比較的高いです。

Mi 8は6.21インチなのでちょっと大きめ、無線充電がなかったりノッチがあったりする、というあたりがちょっと微妙ではあるのですが、背面が透明(※Snapdragon 845が見えるよう基板がリデザインされている)で指紋認証が画面に埋め込まれ、さらにはiPhone Xと同じFace ID (※米FinisarのVCSELコンポーネントなのでApple専用ではない)が追加された透明探索版 (Explorer Edition)というのがあって、これはちょっと欲しいなという感じで微妙に悩ましい。

話をMIX 2Sに戻して、Android P Betaでない場合、Android 8.0, MIUI 9.5が標準です。MIUIは9から日本語をサポートし始めていて、ほんの少しの未翻訳箇所を除けばほぼ日本語化されています。また、Gboard (Google日本語入力)も入っているので、最初から日本語入力もできます。MIUIはUIも自然なので、初めて使ってもすぐに馴染めると思います。必要な基本ツールはひととおり揃っています。なお、Android P Betaを試す場合、bootloader unlockが必要です。

6インチのEdge to edge screenなので、画面サイズとしてはHTC U11+とほぼ一緒なのですが、U11+のほうが本体サイズは大きいです。RAMとストレージも同一容量を選んだので(6GB+128GB)、機能的に大きな差異はデュアルカメラの有無とSnapdragon 835か845か、という程度ですね。

U11+と同じデュアルSIMですが、こちらはいわゆるDSDVができます。なので、両方4Gのまま繋がっていることが可能。その代わりmicroSDを読むことはハードウェア的にできません。帯に短し襷に長し。
また、これもHTCと似たような感じで付属品に純正ケース(極簡保護殼)がありますが、これの出来がかなりよくてU11+のぞんざいな感じのやつとは大違いです。これを究極に簡易的というのは謙遜っぽい。さすが、デザイン端末なだけはあります。

なお、VoLTEには当該キャリアで認証済みかどうかのチェックが入っているので、例えばドコモでいきなりVoLTEを使うことはできません。このような非認証キャリアでVoLTEを使いたい場合には、電話アプリから ##86583## と入力することでこのチェックを無効化することができます。

iPhone X比

カメラがDxOMark MobileでiPhone Xと並んだことで話題となった本機ですが、力量としては互角か僅かに上か、という感覚があります。iPhone Xと比べて、白飛びがしにくいことと暗所に強いことは確実です。ただ、全体としてこれくらいのクオリティになると僅差です。究極的にはiOSとAndroid、どちらを選ぶかという問題でしかないです。
iPhone XはSamsungのOLED、Mi MIX 2SはJDIのLCDで、どちらもいわゆるところのtrue tone/HDRであることを謳っています。表示のクオリティとしてはiPhone Xのほうが色再現性に優れていると感じます。これはどうしても黒の再現性という点でOLED以上の方式がないというところに尽きます。ただ、どちらも美しいディスプレイであることに間違いはありません。

iPhone X比ということでもう一点、ホームボタン(ナビゲーションバー)周りの動きをiPhone Xっぽく設定することができます。どういうことかというと、ナビゲーションバーを隠した上で、画面の下端から上フリックでホーム、下端から上フリックホールドでタスク切り替え、左右端のフリックで戻るアクションを実行できるように設定できます。これは両OSを行き来しているとわりと便利で、ちょっとタスク切り替えが違うものの、画面を広く使えるので慣れると非常によいです。また、MiアカウントにiOSからログインしたことがあると、最初からこの設定をサジェストしてきます。

その他のフィーチャー

IP68の防水防塵、急速充電対応のQiワイヤレス充電あたりのフィーチャーは、iPhone X対抗としては当然のフィーチャーという感じですが、ワイヤレス充電とUSB-PD充電の速度がそんなに大きくは変わらないので(5%→100%が1時間ちょっと)、ワイヤレスでもいいなという感覚があります。ただ、ムービングコイルじゃないタイプの充電台だとちょっとずれただけでも急速充電にならないので、置く場所に慎重になる必要があります。
あと、急速充電対応の充電台は日本だと最低でも5~6000円程度しますが、中華圏では2000円もしないし、そもそもXiaomi純正でもそれくらいの値段なので、iPhoneユーザーもみんなこれを買えばいい、みたいな感じ。Xiaomiのはデザインもいいのでおすすめです。