2018年8月28日火曜日

Microsoft Surface Go (Model 1824)

輸入してまで買う気がなかったので日本版の当日在庫を狙って、日付が変わったとたんにヨドバシカメラの店頭受け取りサービスで買いました。日本の、リアルストアで、発売日にPCを買うのは本当に十数年ぶりではないかという感じです。期待値が高い。

実際に自分で手にして思ったのは、iPad (初代)にどことなく似ているなということです。あのデバイスも、これから何ができるのかワクワク感がとてもよかった。

Surface Signature Keyboardの英字配列版の当日入荷がなくて、これだけ後日買うことにして(※翌日に入荷されました)、Microsoft Universal Mobile KeyboardのWindowsモードを使っています。このキーボード、基本的にiPad (9.7インチ)向けに設計されているんですが、それだけのことはあってほぼ同じ約10インチのSurface Goもぴったり収まります。

それから、Surface Goは旧来のSurface Connectorへの依存を捨てて、USB-C PDが使えるので、ACアダプタがMacBookやPixelbookと共用できます。ぼくは実用クラスのPCほぼすべてがUSB PDなので、ACアダプタが統一できてよかった。

だいたいのデータをクラウドに置いているので、ChromeとDropboxをインストールすればほぼほぼ最低限必要なアプリとデータが降ってくるので便利。

ただし、ChromeやDropboxをフル機能で使おうとすると、Windows Sモードでは実行できないので、Sモードを解除する必要があります。Microsoft Storeアプリで解除(購入)するんですが、解除するにはそのMicrosoft Storeアプリ自体をアップデートしろと言われて、出荷版ファームとは…… という気持ちになりました。

逆に、切ってしまえば通常のWindowsなので、いつもどおりのアプリケーション群が使えます。 ぼくはWindows用のよく使うアプリをZIPに固めていて、それを展開して個々にアップデートさせて、必要なものには結合用レジストリも用意しているので、そのへんをまとめて作業すればすぐに環境構築が終わります。 ATOKとAdobe CCだけ別に入れる感じ。

買ったアクセサリ

Surface Go Signature Keyboard (KCM-00021)とWacom Bamboo Ink (CS321AK)を買いました。

Surface Go Signature Keyboard (KCM-00021)

英字配列版です。英字配列は黒のみで、アルカンターラ素材ではありません。英字配列であること自体が重要ということをよく理解していると言えます。しかし、本音を言えばアルカンターラのバーガンディが欲しい。

タイプ感はiPad Proのオマケのようなキーボードと比べると雲泥の差で、非常にタイプしやすいキーボードだと思います。キーがしっとりとしていて高級感があります。

Surfaceらしい折れ曲がって角度をつけてくれる機能は健在で、これが打ちやすさにかなり貢献しています。

Wacom Bamboo Ink (CS321AK)

このペンは、1本でMicrosoft方式のMPPとWacom方式のAESとの両方に対応していて、切り替えればSurface GoとPixelbookのどちらででも使えるので便利だと思って買いました。切り替えは2つあるサイドボタンを同時長押し2秒です。

ワコムのペンなのでもう改めて言うことはなくて、素晴らしい筆記体験を得られると言って過言ではないです。

地味に角の丸まった三角形をしていて転がりにくかったり、Surfaceを横置きしたときの左側に磁力でひっついたりするので、便利なように作られているんですね。

とはいえ磁力では結構簡単に取れてしまうので、LEUCHTTURM1917のペンホルダーを貼り付けて、ペンを収納できるようにしました。

このペンでPhotoshopに筆圧を検知させるには、MicrosoftのWinTabドライバとWacomのタブレットドライバのふたつが必要になります。

MicrosoftはまだSurface Go用のドライバを提供していないので、Surface Pro 4用のドライバを流用します。

上記URLへ飛ぶと、赤い [Download] ボタンがありますので、それを押すとドライバのリストが出てきます。この中から Wintab_x64_X.X.X.XX.zip というファイルを選びます。ダウンロードできたら解凍して、WinTab_Setup_x64.zip を実行してインストールしてください。

次に、Wacomのタブレットドライバをインストールします。

上記URLから『クリエイティブタブレット、ペンタブレット向けタブレットドライバ』のWindows版をダウンロードしてインストールしてください。

これで再起動すれば、特に設定せずともPhotoshopで筆圧が使えるようになっているはずです。

MIYAVIX Overlay Paper (OKSURFACEGO/2)

いわゆるペーパーライク保護フィルムです。表裏セット(背面は通常アンチグレア)で買いました。ペンで書いたときに非常に描きやすく、画面への映り込みもほとんどないのでよいフィルムです。ペンで描けるタイプの端末にはほぼこれを買っています。

Secure Bootは切れるが…… という話

設定からUEFI (ファームウェア)へ再起動(もしくは電源OFF状態でVolUpとPowerを同時長押し)させてUEFI設定画面からSecure Bootを切ることはできるのですが、切っても素直にWindows以外のブートローダーを読んでくれない感じがあります。ブート順などを変更してもだめだったので、もうちょっと探求が必要そう。 ──と書いていたらUEFIのアップデート 1.00.03 で修正されたような感じで、ブートできるようになりました。

また、Secure Bootを切るとBitLocker暗号化が復号化できなくなるので、Microsoftアカウントでの復元がログイン時に求められます。ちょっと手間がかかる。それと、Windowsドライブの暗号化を解除しておかないとリサイズで問題が起こるかも。

ちなみに、Linuxなどを導入する際に障壁となる、高速起動/ハイブリッドスリープの残骸である hiberfil.sys は、以下のコマンドで消せるようです。

    C:\> powercfg.exe /hibernate off

一応これでCloudReady 64bit版の導入には成功したのですが、Wi-Fiアダプタのドライバがなくて詰んでいます。Qualcomm/Atheros QCA61x4A というアダプタが入っているのですが、これに正しく対応したドライバがないようです。

追記: できました。 https://note.backspace.jp/2018/08/linux-or-cloudready-on-surface-go.html

お客様満足度

そこここでMicrosoft社員の顔を見るたび「英字配列キーボード」って言い続けてめでたく発売に至ったことや、Surface Goの角丸のかわいらしい外見、そつなくまとまったスペックなど、特に文句をつけるところがなくて、非常に満足度は高いです。

それと、USB-C関連アクセサリのラインアップがMicrosoftはなにげに充実していて、ここも褒めるべきだと思います。Appleよりまともなんじゃないかと。

Microsoftがソフトウェアからサービスに主軸を移して数年経って、ハードウェア製品もかなり充実してきています。Surface Goは特に空白地帯の〝10インチ前後のWindows〟という穴を埋める製品で、iPad対抗という性質も併せ持つ製品です。今はOSよりも、その上で動くアプリとサービスがすべての決着をつける時代でもあります。 iPad Proよりも安価に、フル機能のWindowsを使えるデタッチャブル端末と考えると、Appleとしてはかなり強敵になると思います。アプリマーケットの充実度では、Windowsは間違いなくトップレベルにあるわけで。

今までのSurfaceにはなかった方向転換という観点でも、非常に注目レベルの高い製品だし、そこから得られる顧客の満足度もおそらくは非常に高いと思うし、対抗馬の各社はよりレベルの高い製品開発が求められるようになるんじゃないでしょうか。