2014年10月21日火曜日

harman/kardon Onyx Studio

本当はどこかの携帯電話がおまけについてくるらしいですが、要らないのでスピーカー本体のみです。

スピーカーとしては60W+60Wのステレオ大出力にウーファが2つのラジエータが2つで明らかに近所迷惑系のコンポーネントなのですが、接続がBluetoothオンリーという漢気溢れる仕様で、電話機やPCなどから音源を飛ばしたいわけではなく、Apple TVの音声(AirPlay)を流したかったので、DACとBT送信機を組み合わせて一工夫する必要がありました。

DACはこういうことをするときの定番FiiO『D03K』で。これは、CoaxialかOpticalのデジタル入力をRCAとLineへアナログ出力できる、本来の意味での〝DAC〟です(アンプではありません)。Wolfson WM8805を積んでいます。

Apple TVはHDMI以外では音声信号をOpticalでしか外部へ出力できないので、HDMI信号を分離できるインテグレートアンプや音声だけ分割して出力できるスプリッタ、もしくはD03KのようにOpticalを受けられるDACやアンプへ渡す必要があります。3,000円(D03K)か30,000円以上(それ以外)か、という感じです。Android陣営におけるChromecastだと、ここに難があってHDMIでしか出せないので、ちょっとつらいですね。

[AA] Amazon.co.jp: Oyaide/Fiio
D03K

BT送信機は、送信機にも受信機にもなれてAmazon.co.jpのレビューでの評判もそこそこよかったサンワサプライ(サンワダイレクト)『400-BTAD001』を。こいつがマルチペアリングできるとよさそうなんだけど、そういうものはなかった。

[AA] Amazon.co.jp: サンワダイレクト
400-BTAD001

Apple TVのOpticalをDACのデジタル入力へつなげて、DACのアナログ出力をBT送信機へ。

ルミナスのスチールラックで適当に組んだAVラックでは、盛大にビビり音が鳴るし後方へのアタリもすごいので、ネコの巨大爪とぎが梱包されていた段ボールでバックボードを急造した。

BT音声としては、低遅延なプロファイルには対応していないので、Apple TVのHDMI出力動画と比べると音声が0.05秒くらい遅れるかな。あと、ボリュームコントロールはスピーカーのトップ部のボタンでしかできなくて非常にやりづらいので、別売りででもリモコンがあればきっとよかった(アナログ入力がないところ含めて、そういう荒削りなところで売れなかったんだろうけども)。

というわけで、DACとBT送信機の間にFOSTEXのボリュームコントローラ『PC-1e』を噛ませました。DACのアナログ出力をコントローラのステレオ入力(3.5mmミニジャック)へつなげて、コントローラのアナログ出力(L/R分離型のRCAピン)からBT送信機(3.5mmミニジャック)へ。環境にもよりますが、こういう場合のスピーカー側の音量は真ん中くらいにしておくと、コントローラで弄るならだいたいよいと思います。

[AA] Amazon.co.jp: FOSTEX
ボリューム・コントローラー PC-1e

このコントローラ、業務用機器でも定評のあるFOSTEX製だけあって、本体の重量から来る安定感もコントローラダイヤルの調整感も本当に素晴らしいので、〝余計な〟アナログ回路を1個増やしてでもおすすめする価値があります。

スピーカーのことに回帰して。音はまあ、一般家庭に置いて大音量で鳴らすとふつうに苦情来るレベルだと思います。2m離れたテーブル上のコップの水が揺れるくらい。設置面積から考えると考えられないほど定位が厳密でなく、鳴らしていれば部屋中どこにいても重低音が響きます。

昔ながらのharmanのしっとりしたサウンドかというと微妙で、もっと若向きのJBLなどが連想される元気なサウンドです(今やグループ会社ですからね)。いずれにせよ、どうしてこんなもの携帯電話付けてばらまいてるんだ……