キーボード模索の道は続く。
Microsoft製のキーボードで英字配列かつスタンド機構付きなので、割と期待が持てます。自信満々に『萬用行動鍵盤』(意訳; 汎用モバイルキーボード)と書かれています。価格は5千円ちょっとくらい。日本だと日本語配列のもの(P2Z-00023)が売られているはずです。
キーボードとしては、Windows端末+Android端末+(Mac/)iOS端末の3つをペアリングできます。切り替えはスイッチ式。Bluetooth version 4.1。
マルチペアリングを試してみると、スイッチを切り替えて3秒くらいでそのモードに登録した端末を認識します。登録した端末がなければペアリングモードに入ります。そつなく素早い動作だと思います。なお、再ペアリングはペアリングをやり直したいモードに切り替えてから本体右側面の電源ボタンを3秒以上長押しです。
本体のサイズ感ですが、9.7インチのiPadがぴったりの幅で、8インチタブレットでは余りますし、12インチタブレットははみ出ます。スタンド部分は、本体の厚みが10mmくらいまで行けそうに見えます。公称365g。ちょっと重いですが、そのぶん〝1回の充電で6ヶ月稼働する〟と謳われています。
スタンドは、端末を立てかけるのではなく端末の手前を引っかけるタイプ。これを理解するまで(薄手の)端末を後ろに倒しまくっていた。
ちゃんと理解したら12.5インチかつ薄さ6.9mmのMateBookも倒れなくなった。溝が2つあるので、角度を2段階に調節できます。
このスタンドはカバーも兼ねていて、さらには電源のON/OFFもカバーを開閉することで行われます。
普段はマグネットで引っ付いているスタンドを分離することはできますが、分離した(スタンドなし)状態で持ち歩くのは非現実的ということです。
スタンドはもちろん万能ではなく、たとえばXperia Z3 Tablet Compactでは端末本体にまったく取っかかりがないので、このように純正ケースの〝テントモード〟を併用する必要があった。
キー配列はどちらかというとMac/iOS寄りで、Windows/Androidでは意味を成さないcommandキーが単体で用意されているのが心強い。が、Mac/iOSで使う予定はないのだった。あと、iOSでもたぶんWindowsモードでペアリングしたほうが、日本語変換時のescapeキーが活きるのでいいと思う。
タイプ感は打鍵感がしっとりとした感じで、タイプ音も静かなやつ。メンブレン式だと思います。
配列で苦言を呈するなら、数字キーの段が小さいので、ハイフンあたりを手癖で押そうとするとたぶん失敗します。あとファンクションキーがない(fnキーとのコンビネーションでもダメ)。このあたりもMac/iOS寄り。Microsoftのハードウェアでは非常に珍しいのですが、明らかに自社製品での動作よりも他社製品での動作を優先しています。
Windows端末であるところのHuawei MateBookでテキストをざっと打っていると、かな漢字変換で使うCtrl-U~P、チルダキーが(左上でなく)右上にあること、Fnキーの位置に違和感があるあたりが気になる点です。ハイフンは慣れられそうですが、カーソルの形状が結構苦労するかも。
ただ、テキストを打てないかというとそんなことはまったくなく、むしろ適度な底突き感もあって非常に打ちやすい部類のキーボードだと思います。BSKBB24と比べて、スタンドを持ち歩かなくていいというのもメリット。あとは重量と厚みをどう考えるか次第だと思います。