『HTC速報』の管理人、えふのじさんがEssential Phone PH-1を売りに出していて、「興味あります!」というお声がけをしたら「こっち(X2)のほうが面白いよ!」という話が盛り上がって、こっちを買いました。
5.2インチFHD、Snapdragon 630のミドルレンジクラスなAndroid One端末です。Android Oneだけどおサイフケータイも入っていて(つまり、〝常に最新のGoogle体験〟というわけには行かない)、案外全部入り端末です。グローバルモデルではU11 Life相当になります。
個人的にはUSB-CなHTC端末はこれが初なので、しばらくHTCから遠ざかっていたことになります。HTC Butterfly 3 (B830x)が最後かな。USB-CとLightningに何もかも統一したい人間なのでよかった。
HTCのエクスペリエンスとしては、ハイエンドであるU11からEdge Senseが引き継がれています。握ってどうこうのやつですね。カメラも受け継がれているようですが、微妙に仕様が違うっぽいのでそのままではないです。SenseはSense 9.x GPと、いわゆるGoogle Play端末向けのエディション。
インストールしたアプリ
デフォルトの環境でも充分使いやすいのですが、使い勝手を少し向上すべく、Google Pixelのランチャーとカメラを入れました。あと、microSDの音楽ファイルを聴きたいので、ソニーのミュージックアプリを入れました。
- Google Pixel 2 Launcher
-- https://forum.xda-developers.com/android/apps-games/app-rootless-pixel-2-launcher-google-t3688393 - Google Camera MOD (Arnova's v6)
-- https://www.celsoazevedo.com/files/android/google-camera/ - Sony Music (WALKMAN)
- HTC Edge Launcher
へそ曲がりなのでAir Podsをペアリングして使っていますが、Air Podsのジェスチャも効くので使い勝手は良好です。
HTC Edge Launcherは、Edge Senseで握った際にランチャーを表示してくれるプラグイン的な存在です。クイック設定とアプリの起動、ショートカットの起動ができて、結構便利。
指紋認証と顔認証どっちがいいか問題
Galaxy S8/Note8の顔認証は正直あまり使い勝手がよくなく、そっと裏の指紋認証を触っていたのですが、iPhone Xの顔認証は非常に高速で精度が高いので常用しています。
U11 Lifeは指紋認証の時代の設計なので、当然認証方式は指紋認証ですが、これに関しては速度も充分で精度も高くて常用できるレベルにあると思います。物理ボタンでないのもよい。
結局のところどちらがいいかというのは端末によりけりなんですが、最終的にはiPhone X並の顔認証がどの端末にも導入されてほしい。
S-OFFとかrootとか
'18世代の、というかOreo世代のHTC端末のS-OFFは、トークン式になったそうで永続的なS-OFFがまだ実現されていません。U11 Lifeもいわゆる〝temp S-OFF〟という形式でならできるんだと思います。
root化に関しては、ブートローダ(BL)のアンロック(U)が公式にできる機種であれば、BLUにしてカスタムリカバリ(TWRPなど)を仕込み、そこからSuperSUを導入するのがセオリーです。
で、今回のAndroid One X2に関してですが、HTC公式でブートローダーのアンロックが可能なため、必要な方は公式の手順でやるといいでしょう。手順は(いちいち書くのが面倒なので)インターネットに聞いてください。
おサイフケータイ搭載端末でブートローダーがアンロックできる機種は稀なので、開発検証機として非常に優秀なのではないでしょうか(※SoftBank版U11も同様にアンロック可能機種です)。
将来的なヒント
現在はAndroid 8.0のファームウェア(RUU)しか存在しないですが、将来的にAndroid Pの正式版リリース後など、何らかの理由でダウングレードが必要になった場合の手順をヒントとして記しておきます。
以下のようにしてmiscパーティションの内容を抜き出します。
$ dd if=/dev/block/platform/soc/c0c4000.sdhci/by-name/misc of=/sdcard/misc
このファイルをバイナリエディタなどで開くと、オフセット0x8A0付近に現在のファームウェアのバージョン番号が書かれています(1.08.762.12
など)。これをあてたいファームウェアのバージョンより低く書き換えて(0.00.000.00
など)、再びmiscパーティションへ書き戻します。
$ dd if=/sdcard/misc of=/dev/block/platform/soc/c0c4000.sdhci/by-name/misc
この状態でSDカードのルートにあてたいファームウェアのRUUを 2Q3FIMG.zip
として置いて、 adb reboot download
などとしてダウンロードモードに入ると、RUUファイルが検証され、パスすれば書き込むかどうか聞いてきます。VolUp
で書き込み開始です。
ここまで書いてきた例のように、パーティションそのものにアクセスするには /dev/block/platform/soc/c0c4000.sdhci/by-name/
を見るといいので、参考まで。eMMCではなくUHSで接続されているのがポイントだと思います。