2018年9月11日火曜日

Acer Chromebook Tab 10 Wi-Fi (D651N-K9WT)

Pixelbookはペンでの描画に一歩遅れて描線が付いてくる感じなのですが、オフ会でこのChromebook Tab 10を使ったが最後、実に快適に線が描けるのです。しかも Wacom EMR なので、Noris Digital が使える。

2日くらいああだこうだと考えてはいたのですが、そういえば我が家のピュアタブレットって最新がXperia Z3 Compactで止まってるんですね。ほかは基本的にコンバーチブル。キーボードがあることを前提としたタブレットばかりです。

はい、ピュアタブレットを買うつもりで買いました。米Amazonで3.6万くらい、転送に4千くらい。合わせて4万円くらいです。

で、これは何なの?

さて、このChromebook Tab 10とはなんぞやというところから始めると、ChromebookのタブレットUI (いわゆるYogaスタイルのChromebookをひっくり返したときのUI)を使えるようにした製品です。

それはナンノコッチャと言うと、要するにアプリが基本的に全画面(もしくは2アプリの同時表示)でしか動かないモードです。iPadやAndroidで一般的な表示手法ですね。Chrome OSはいわゆる Penabled なOSなので、ペンを使うためにも最適化されていると言えます。

とは言え、所詮はChromeのエンジン上で動くアプリとAndroidアプリ、Linuxアプリのサポートしかないわけですから、常にタブレットとして最適化された表示になるとは言えません。ある程度そこら辺の道理を分かっている人向けの製品です。

もう一点、メモリが4GB・ストレージが32GBしかないということも覚えておかねばなりません。 ストレージ自体はmicroSDで拡張可能ではありますが、AndroidアプリやLinuxアプリは基本的に内蔵ストレージを利用するので、ある程度アプリを厳選しないと結構厳しいはずです。とにかく、物事を分かっている人向けの製品です。

よし買おうというときの話

文教分野向け製品ではあるものの、米Amazonや仏Amazon、米eBayなどを使えば比較的簡単に入手することができます。日本では売ってません。だいたい3万円台前半から4万円台前半くらい。相場に開きがありますが、円のレートも安定していないので運が良ければ総額4万くらいで買える、という感じです。

日本に直送してくれる業者ならいいですが、そうでない場合は転送業者を使う必要があります。

いろいろハードルはありますが、おもちゃを買うために努力しなければならないのは1980年代後半くらいから伝統みたいなので、まあよくわからんけど頑張りましょう。

なお、今回は運が悪くて、豪雨水害による関西国際空港の復旧工事中で関空行きのフライトが羽田・成田に回されており、本来の羽田・成田着便がフライト遅延・欠航しているタイミングであって、米Amazonの発送から国内送達までに15日・通関までに3日、そこから到着までに1日ほどかかりました。常時の倍くらいかかった感覚です。

買ったもの/使うもの

はい、いつものペーパーライクフィルムで ミヤビックスさん『OverLay Paper』、GalaxyブランドでのEMRペン 『STAEDTLER『Noris digital』です。どちらもおなじみの顔ぶれなので、詳細は過去エントリをご覧くださいね。

他に、Microsoftの『Universal Mobile Keyboard』US-ASCII配列版 (P2Z-00001)がありますが、キーボードは好みもあるのでこれを推奨するわけではありません。ただ、Microsoft製のキーボードを接続すると、“なぜかタブレットUIが解除されて”通常のUIで使えるようです (手元のものではダメでした)。

Developer mode への入り方

電源の切れた状態からVolUp+VolDn+Powerの長押しをしてEFIメニュー(リカバリ画面)を出し、次にVolUp+VolDnを同時に押し続けるとデベロッパーモード有効化の確認画面へ行けます。

あとはだいたい一緒です。

電源を入れ直すたび、VolUp/VolDnでカーソル移動して、Developer options から Internal Disk でbootさせる必要があります。

ところでLegacy BIOSがなんちゃらって書いてあるので、もしかしたら何かすればWindows 10 on ARMなんかが動くのかもしれませんね。

やった設定

タブレットUIだと、ディスプレイの設定で変更した解像度が保存されず、再起動するとデフォルトに戻ってしまうので、強制的にクラムシェルモードに変更しました。 chrome://flags を開いて "force ui" を検索し、『Force Ui Mode』を「Clamshell」に変更します。これで再起動するとタブレットUIではなくなります。Autoならキーボードの接続を判別しそうなもんですが、そういうわけでもないようです。

あと、Chrome v69以降ではデフォルトで画面右下のシェルフにIMEの状態表示が行われなくなってしまったので、『設定』の『言語と入力』で「シェルフに入力オプションを表示」をONにしています。

dropbox-cli でいきなり蹴躓く

cli版のDropbox (デーモン)を動かしたいわけですが、プリコンパイル済みのバイナリはないわけですよ。なので、ソースからコンパイルを、と思ったのですがエラー!

──しかもこれ、よくよく考えてみるとDropbox デーモンのソースではなく、デスクトップアプリのソースです。だめじゃん。

公式には x86 と x86_64 のバイナリしか用意されていないので、思い切ってDropbox サポートチームへ問い合わせました。ところが、サポート担当者がaarch64 (ARM64)のことをまったく理解していなくて、今のところ難航しています。進展があったらお知らせします。

aarch64 (ARM64)なのでAndroidアプリが素直に動く

ここは何度でも書いておきたいくらいですが、aarch64なので本当にAndroidアプリがふつうに走ります。

x86_64なPixelbookではどうしても中間バイナリを経由する必要があってワンテンポ間が発生していたのですが、そういうことがなくて快適です。プロセッサ的には間違いなく非力なのですが、Androidアプリの利用を考えているのであれば心配はご無用です。

Photoshop Sketchでちゃんと素早い線が引けるのは、Pixelbookに慣れた身には感動的でした。こう見るとPixelbookめっちゃもっさりしてた。Wacom EMRで時たまある、書き出しにポツポツと2点、意図しない点描が起こってしまう現象はありますが、これはアンドゥなり消しゴムなりで消すしかないです。以下にわざとその点描を消さずに赤丸で示しました。これくらいの割合で意図しない描画が起こる程度です。

また、メモリが4GBしかないということもあって、レイヤーをたくさん使って色を塗るのはちょっと厳しいかもしれません。アプリ自体の動作には問題がないのですが、裏でメモリ不足を起こしていて、Chromeのタブが全部死んだり、タスクを切り替えようとしたらシェルが無反応になったりしました。

ただ、カジュアルに『オルガル2』だとか『FX File Explorer』などを動かすぶんにはなんの問題もなくて、ゲームもできるしsshfsを弄ることもできます。万能選手です。安定稼働させるにはメモリを食う作業をさせないというのが大事っぽいです。

タブレットUIの話

タブレットUIの場合、画面の上端からスワイプすることで、アプリ一覧に登録することと左右へドラッグすることで分割画面を作ることができます。分割画面は(横画面なら)左右の2画面です。中央のバーをドラッグしてサイズ変更することもできます。

デフォルトの画面解像度設定だと狭くて厳しいですが、60%くらいに設定しておけばわりと実用的なサイズでブラウザとテキストエディタを並べて作業ができます。常時nginxとphp-fpmが上がっているので、その上のPHPなどを編集しながらブラウザで様子を見ていく作業をよくするのですが、効率的にはウィンドウ表示よりもよいかもしれません。

総括

ペンの追従性以外に何も期待していなかったので、案外何でもできるということが分かって、逆に驚きがありました。ふだんの作業をする効率的にはPixelbookよりもよいです。

むしろSurface Goとバチバチに潰し合うくらいの快適さなので(※iPad Proとかこれと比べたら糞オブ糞ですよ)、どうしてぼくは10インチクラスのタブレットを買いまくってるんだろうという気持ちになりました。

これくらい快適だと積極的に外に持ち出そうと思うので、LTEが付いてればなおよかったなと思っています。SIMが挿されば言うことなしです。それかiPadとiPhoneみたいに、Androidのポータブルホットスポットを簡単に起こせるようになってほしい。