2018年11月20日火曜日

Oppo/OnePlus Bullets Wireless (BT32B) - Red

OppoのサブブランドであるOnePlusのワイヤレスイヤホンを買いました。流行のフルワイヤレスではなく、ネックバンドタイプです。

Oppoと言えば、言わずと名の知れたオーディオブランドでもあります。どんなサウンドを奏でてくれるのでしょうか。

編注: Oppoのコーポレートブランドはひとつですが、中国を主体とする携帯電話部門と欧州を主体とするオーディオ部門は明確に分断されていて、企業としては別々の会社です(中国が欧州側をブランドごと買収)。今回のイヤホンは中国側のプロダクトです。

ブラックとレッドの2色展開で、今回はレッドを買っています。公式の定価は69USD (※82USDから下がった)なので、ワイヤレスイヤホンとしてはだいぶ安いラインです。

マルチペアリングはできますが、マルチポイント接続はできません。このあたりは価格なりだと思います。Oppo/OnePlusの携帯電話と接続すると専用画面が出るっぽいですよ。

9.2mmの大径ドライバを使ったダイナミック式で、ハウジングはアルミ合金製。apt-Xに対応していることがパッケージにも明言されています。

USB-Cで充電でき、OnePlusの充電器とケーブルの組み合わせ(Dash Charge)であれば10分で5時間ぶんの急速充電が可能です(最大再生8時間)。手元の環境で試した限りでは、QuickCharge 3.0でも急速充電されました。なお、USB PDでは充電自体ができないので注意が必要です。

ネックバンドから伸びるイヤホンケーブルは細いですが顎のラインに沿うくらいの長さがあるので、常にケーブルの存在を感じることになります。ここらへんはフルワイヤレスとの違いですね。

左右のドライバユニットはマグネットで吸着し、くっつけると再生停止、離すと再生再開というクイックコントロールができます。右側ケーブルの途中には音量/コントロールボタンもあります。ネックバンド部は芯材のあるシリコンで、柔らかいですが形状記憶性があります。

付属の赤いシリコンケース(※これはブラックでも同一のようです)の中には短いUSB-A to USB-Cケーブルが入っていて、急速充電はできないものの急場の充電に使えます。

実聴

ダイナミックらしい、素直な張りのある低域を聴かせてくれるタイプのイヤホンです。

誇張された感じはありませんが、ドラムとベースが力強いサウンドには非常に向いた傾向を感じます。逆にメロウなサウンドでは全体的に音がか細く感じられ、物足りなさがあります。BAほどのフルレンジではありません。

高音に若干キーンとしたノイズが乗ることがありますが、許容範囲内のヒット率だと思います。音切れなどの接続トラブルは、さすがにアンテナも大きいので使用した行動範囲内においてはありませんでした。

コンプライ Tw ザ ワイヤレス (Tw-スマートコア) を試す

付属のシリコンイヤーピースはどれも微妙にサイズが合わなかったので、コンプライの最近の製品ライン『Tw-スマートコア』から『Tw ザ ワイヤレス』を付けてみました。

スマートコアは、今までのコンプライの200-600の径にワンサイズで対応する製品です。ザ ワイヤレスはどちらかというとフルワイヤレス向けの製品ですが、小型(小径)なので筆者の耳穴にはちょうどよいサイズ感です。

これで遮音性本当に今までどおりなのってくらい小さなコンプライですが、大丈夫です。今までどおりのコンプライの音がします。

ここまで小型なのは理由があって、フルワイヤレスの場合はケースに収納する際、今までのコンプライのように大型だと入らない場合があって、そのための小型化が為された製品だからです。 ただ、今までのコンプライのTsxのSサイズでも入らないような耳穴の人でも入るようになったという副次的メリットがあるので、コンプライが合わなかった人にも試していただきたいですね。

これで、ピースのサイズが合っていないときに抜けてしまいがちな低域や高域が耳穴の中でしっかり再生されるようになるので、このデバイス本来の再生音が聴けるようになります。

やはり、持ち味としては低域を聴かせるタイプだと思いますし、実際の売り方もそうです(公式ページに“richer bass experience”の記述あり)。イヤーピースを交換すると、ナローだった高域が抜けずにかなり補えるようになるので、それなりの解像感が得られます。消えがちなハイハットの音などが聴こえてくるので、本体の価格を考えても頑張っているほうだと思います。

細かな使い勝手に問題はあるが……

オーディオトランスペアレンシーがないのでいちいち一時停止して片側の耳から外さないと会話できなかったり、マルチポイントがないので接続順に気を使わなければいけないとか、そういう細かいところの不満点はありますが、価格が安いので音質だけ見ればお値段以上の及第点だと思います。

ライバルはApple/beats audioの『Beats X』などがそれに当たると思いますが、お値段が半分で使い勝手もそれほど変わらないとなれば、こちらでよいとする向きもあるでしょう。

いろいろな障壁はありますが、変わったイヤホンを探していて、これくらいのものが刺さる人たちにはおすすめできると思いますよ。