2014年11月3日月曜日

i-Robot Roomba 537J

ルンバが近所のリサイクルショップに4000円で投げ捨てられていて、状態よく分からないけどこの値段なら買ってみるか…… みたいな気持ちになって買いました。

充電されてるっぽく見えますが、これバッテリーはまったくダメだった(ので買い直しました、後述)。

我が家には毎日そこら中に大量の毛を落とし、畳をがりがり削り取ってくれる大型で強い肉食獣が3匹います。ちょっと掃除をさぼれば体毛が厚さ数mmに渡って積もります。この手間は何としても減らしたかった。

バッテリーはダメでもAmazonを見ると互換バッテリーが数千円で売られています。ダメだったら返品して他のを試そうという気持ちでバッテリーを買いました(届くまでに香港行きを挟んでしまいましたが)。

バッテリーは正規ルートでも保守パーツとして売られていて、交換手順がわかっています。なので、それに従ってバッテリーを取り付けます。

いかにもシリンドリカルなバッテリーセルが入ってます風です。

バッテリーセルの高さが純正と比べて足りないようで、モノによってはうまく接点と接しないトラブルを起こすようです。この対策のためにボール紙でできたスペーサーが入っています。これを置いてバッテリーケースを閉じます。

これで充電してみたところ、ちゃんと満充電まで完了しました。

充電が完了したことを確認して実際に動かしてみると正しく動きます。すごい、合わせて8000円もしなかったけど動いている。

ルンバの初期モデルのころにいろいろ言われていた、動物のトイレを引っ繰り返してどうたらとか餌場を引っ繰り返してどうたらみたいなのは、実は対物センサが発達していて壁ではないものを発見するとあからさまに疑って低速で当たりに行きます(モノに当たるのはルンバの正しい動きです)。また、乗り越えられそうな障害物を発見すると、片輪だけ持ち上げて向こう側をセンサで索敵します。軍事ロボットベースであることがこんなところで覗きます。

こうやって空間把握をして、把握した空間を30cm四方のメッシュに区切り、それを8方向から掃除していく、というのが(少なくとも537シリーズの)基本的な動きになっているようです。〝ルンバは空間把握をしない〟という説もよく見かけるのですが、明らかにマッピングをした上でそれを学習しているような挙動をします(家具などへの当たりは1回目の掃除より2回目以降のほうが明らかに柔らかい=位置をある程度は学習している)。

コードが絡んだりしたときのリカバリ処理(徐々に逆巻きに戻していく)や、異物を巻き込んだときのエラー報告(3箇所あるどのブラシなのか)などがかなり正確で、今のところ原因不明だったり見当違いだったりという異常動作は見たことがないです。制御ソフトウェアの実装がすごいですね。

床面の掃除は8割方こなしてくれるので、ルンバで掃除しきれない部分をスポット的に掃除するのと、ソファとか棚上なんかの立体的な部分を掃除するために、従来型の掃除機は必要だと思います。それでも、あんなものを家中引きずり回す手間が相当なレベルで減ったのは、家事を合理化したい身ならかなり大きいはず。

実用品のつもりで買ったのですが、ガジェットとしても明らかに見ておくべき製品だったし、掃除の手間は確実に減ったので、これが壊れたら正しくそのときのルンバ上位機をまた買おうと思います。