2017年4月24日月曜日

Apple/Beats Pro Over Ear Headphones (BT OV PRO)

モニタ用として20年以上愛用してきたSONY MDR-CD900STが、とうとう壊れてしまいました。直してやろうかとも思ったけれど、それなりに費用がかかるので、3.5mmケーブルでリケーブルできるモニタヘッドホンという条件で考えて、費用対効果でBeats Proに行き着きました。
周囲からは、えっBeatsでモニタ? という反応が多いと感じているのですが、ぼくはブランドとしてのBeatsは嫌いではありません。

また、StudioとProに関しては割と素直な音がするという事実があまり知られていないと思っています。クセさえ把握していれば、モニタとして充分生かせる製品です(そもそも日本で主流なMDR-CD900STと世界で主流のHD-25IIでも、だいぶ音のクセが違います)。

この製品は、Beats (Monster)がまだHTC傘下だったころから存在する長寿製品で、Apple傘下に変わってからも特に構造変更などは行われず、小改訂としてInfinite Blackという新色が追加されています。信心が高いのでもちろんInfinite Blackを買いました(この〝Infinite〟はもちろん、Apple本社のあるInfinite Loopに掛かっています)。

BeatsがApple傘下になってとてもよいのは、中国でもApple Storeで確実に正規品が買えるようになったことだと思います。Beatsは本当にコピー製品が氾濫している。

Beats Proは、Beatsの現行ラインアップの中では唯一のアルミニウムハウジングで、堅牢で重厚な作りを持つ製品です。メンテナンス性もよく、ワイヤレス (Bluetooth)などの余計な機能がついてないのもよい。下位のStudioとの違いはざっくり音域の広さだと思います。
ちなみに、現行製品でヘッドレストに〝beats by dr.dre〟ロゴタイプがあるのはProだけです(他は〝beats〟のみ)。このロゴタイプが入ったのはApple傘下になってからで、旧Monster時代は何も書いてありませんでした。

また、Beatsのヘッドホンは伝統的にドライバ右側のアームにシリアルナンバーが刻印されていますが、これはProにはありません。パーツ交換等のメンテナンス性を向上させるためだと思います。

ソニーのようにドライバのフリップ機構はありませんが、ドライバがアームの根元から(後方へ) 180°回転できるようになっています。これでモニタ中に外の音を聞ける仕組み。
また、3.5mmジャックが左右両方のドライバに付いていて、片方を入力として使うと、もう片方を出力として使うことができます。つまり、音源のパススルーができる。ここ結構重要です。ケーブルがただの3.5mmプラグなので、つまりリケーブルが可能。

リケーブルにはONSO (ひさご電材)のhpcs_03_ub33_120をセレクトしました。1.2mの3.5mm-3.5mmケーブルで、ポリエステル編みのジャケットに6N+4Nの4芯構造。純正ケーブルよりもグッと中高域が出てきます。Beatsのヘッドホンはスタジオ向けでも低音寄り気味なので、個人的には音の分離も明確に感じるようになってちょうどよい感じになりました。
オヤイデのHPSC-35と迷ったけど、少なくともWestoneで使う限りでは102 SSC導体の音はあまり好みではないので、思い切ってメーカーを変えてみてよかった。